日本GTが製造するバイメタル・サーモスタットについて、その特長や原理をご紹介いたします。
サーモスタットとは、加温・冷却を制御することで対象物の温度を一定に保つための装置のことを指します。サーモスタット自体には加温・冷却機能はなく、センサにより対象物の温度を測定し、加温・冷却機器を制御します。
特に、感熱体としてバイメタルを用いたものをバイメタル式サーモスタットと呼びます。電熱装置から発生する熱によってバイメタルが変位することを利用し、あらかじめ設定しておいた温度に達したときに接点が自動的に開路・閉路するようになっています。
温度を一定に保つ機能。通常の使用時に接点の開閉を繰り返すことで温度を保つ。
例:こたつ、アイロンなど
異常な温度上昇により危険が生じる恐れのある機器に用いる。
通常使用時には動作せず、異常時のみ動作する。
例:ヘアドライヤーなど
あらかじめ設定した温度に達したときに作動する。
自動では復帰せず、手動にて復帰を行う。
例:炊飯器、卵ゆで器など
バイメタルとは、熱膨張係数の異なる2種類以上の金属または合金を、堅固に接着して板状に仕上げたもので、温度変化に応じて湾曲します。
温度が上昇すると、熱膨張係数の大きな金属の方がよく伸びるため、熱膨張係数の小さい金属の側へ曲がります。
この変位を利用して接点を開閉することにより、熱源または電源を加減し、温度をコントロールすることができるのです。